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2月28日 メッセージより

2021/03/01(月)

2021228日メッセージ「あなたはどこから見てますか」より

牛田匡牧師

聖書 マタイによる福音書 122232

 

 今回の聖書のお話は「安息日に麦の穂を摘む」「手の萎えた人を癒やす」という話に続き、「悪霊に取りつかれて目が見えず口の利けない人の癒し」の話でした。この日がそのまま安息日であったかどうかは分かりません。しかし、ファリサイ派の人たちにしてみると、「労働してはならないはずの安息日に、人を手当てするなんてとんでもない」ということで、その律法無視が、イエス様が捕らえられ殺害される原因の一つとなって行った、という一連流れの中にまとめられています。聖書には「悪霊に取りつかれた人たち」が登場しますが、当時は様々な病気や障がいは悪霊や罪のせいだと考えられていました。そのためにそれらを癒すために、各地に様々な悪霊祓い師、癒し人たちがいました。イエス様もそのような癒し人として人々の間に知られていたようです。今回のお話でもイエス様の所に、悪霊に取りつかれて目が見えず口の利けない人が連れて来られ、イエス様が手当てされると、その人はものが言え、目が見えるようになりました。それを見て群衆は皆驚きましたが、ファリサイ派の人たちはそれを快く思わず、「あれは神の力ではなく悪霊の力によっているに違いない」と言いがかりをつけました。しかし、イエス様はハッキリと返答されました。「そんな内輪もめのようなことがあるはずない」「あなた方の仲間だって、悪霊を追い出して人々を癒しているじゃないか。それも悪霊の力だと言うのか」。ファリサイ派の人たちは反論することができませんでした。

 イエス様は他の所で、イエス様の名前を無断で語って悪霊を追い出している人たちがいるということを耳にした際、弟子たちに対して「止めさせてはならない」と言われました。大事なのは今、悪霊に取りつかれて苦しんでいる人が解放されることであり、その解放の業、癒しの業を邪魔しない限り、それがたとえファリサイ派であっても、自分の名前を無断で語っている者であっても皆、私の同志であり、味方、仲間なのである、ということでした。なぜなら「悪霊を追い出す」解放の業は、すべて聖霊の働きによるものであることに変わりはないからです。イエス様にとっては、「安息日は守らなければならない」という律法よりも、ファリサイ派であるか何派であるかという所属や肩書よりも、周りの人たちからの評価よりも、目の前の苦しんでいる人が解放されることが、何よりも大事なことでした。このようなイエス様の歩み、生き様を振り返る時、私たち自身もまた「あなたはどこから見てますか?」と問われているように感じます。

 明日から3月です。大阪では明日から2回目の緊急事態宣言も解除されます。コロナ禍で迎える2回目の年度末が、どのようになるのかは分かりませんが、イエス様が常に自分の目の前の方々に対して心砕いて接して行かれたように、私たちもまた日々の歩みの中で、イエス様と共にあって、イエス様と同じ目と心を持って、過ごして行けるように、導かれて行きます。

〒581-0072 大阪府八尾市久宝寺6丁目7-10

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