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8月1日 メッセージより

2021/08/06(金)
8月1日 平和聖日礼拝(聖霊降臨節第11主日礼拝)メッセージ「慰めの人」より
水谷憲牧師
聖書:使徒言行録  9章 26-31節
 キリスト教徒を迫害していたサウロは、復活のキリストと出会い劇的な回心をした後、エルサレムを訪れて弟子の仲間に加わろうとしたが、「皆は彼を弟子だとは信じないで恐れた」。それは当然。なぜなら彼は、つい最近までキリスト者を捕まえては牢に送り、殺したってかまわないと考えていたから。
 しかし、バルナバという男が現れる。彼の名は「慰めの子」という意味のあだ名。今で言う「癒し系」か。その彼が、サウロを信用せずに怪しみ恐れる者の中でただ一人、サウロを使徒たちに紹介し、その身の上を本人に代わって説明までしてあげたのだ。
 彼はただのお人好しなのか。しかし、彼はその背中で「隣人を徹底的に信じ、引き受ける」ことを示している。「信じる」「引き受ける」とは本当に大変なこと。だってサウロは嘘をついて皆を信用させ、キリスト者を一網打尽にするつもりなのかもしれない。もしそうならその責任は誰がどう取るんだ。バルナバ本人でさえ、そんな思いが心をかすめたかもしれない。しかし、到底信じがたいものをあえて信じるとは、私たちの信仰と同じではないか。バルナバは徹底的にサウロを信じた。私たちの周りに、そこまで徹底的に自分を信用し、受け入れてくれる人がどれほど居るだろうか。そこまでして私のことを信頼してもらえた時、私たちはどれほど嬉しく、力づけられることか。
 バルナバのおかげで、使徒たちまでが、彼の命を守ろうとしてくれるようになった。私たちもこのように、相手がどんな者でも徹底的に信頼し受け入れる存在、たとえ相手に傷つき、がっかりさせられる可能性があるとしても、それを初めから恐れることのない強い信念に基づいた信仰をもって、他者を徹底的に信用し受け入れる、そんな人でありたいと思う。そしてその姿が、きっと誰かを信仰へ導き、誰かの信仰を力づけ、私たちの共同体を発展させてゆく。あるいはそれどころか、この世界全体を平和なものへとつくり替えてゆくに違いないことを共に信じたい。今世界は疑いや憎しみ、対立、悲しみ、怒りが様々なところからあふれている。もううんざりだ。中途半端なコロナ対策やオリンピックでは無理だ。もっとお互いを尊敬して愛し合うことのできる平和な世界を、私たち一人一人が(もちろん相当腹をくくらねばならないが)「慰めの人」バルナバとなって、取り戻してゆけたらと願う。

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