お知らせ内容
5月31日 メッセージより
2020年5月31日(日)ペンテコステ(聖霊降臨日)礼拝メッセージ「息は頂きもの」より
牛田 匡 牧師
聖書:ヨハネによる福音書 14章15-26節
今日は「ペンテコステ(聖霊降臨日)」です。イエス様の死からの引き起こしがあったイースターから50日目、弟子たちが集まっていた所に「聖霊」が降った日と伝えられています。「聖霊」というギリシャ語には、「たましい」という意味の他にも「風」や「息」という意味もあります。風も息も無色透明なので目には見えませんが、私たちはその存在を肌で感じたり、体験したりすることができます。「霊」も同じように目には見えませんが、その力や働きを、私たちは様々な形で体験することができるのではないでしょうか。
今回の聖書は、イエス様が逮捕され十字架につけられる前、弟子たちとの最後の晩餐の席で、イエス様が弟子たちに語られたお話でした。イエス様は弟子たちに向かって「自分に代わって永遠にあなたがたと一緒にいる『助け手(聖霊)』を父なる神にお願いする」と言われましたが、同時に「あなたがたはこの霊を知っている。この霊があなたがたのもとにおり、これからもあなたがたの内にいるからである」とも言われました。「聖霊」は今までも、そしてこれからも、ずっと私たちの息の中に、命の中に共に在るというわけです。
コロナ禍で今、生活に困っておられる方々も増えて来ています。そのような中でも、自身も決してゆとりがあるわけではなくても、隣りで困っている人を見て、放っておけないと感じて手を差し伸べる方々がおられます。それは華々しい奇跡ではないかもしれませんが、風が音もなく吹き抜けるように、私たちの周りに張り巡らされているバリア(障壁)や境界線を、軽やかに越えさせてくれています。いつも共にある命の神の霊の働きとは、そういうものなのではないでしょうか。
人生の中では、時に「神様は本当にいるのか」という絶望の声を聞くことがあります。イエス様というリーダー、導き手を十字架上で失った弟子たちもそうでした。しかし、聖書は言います「神は死んでいない。死を越える命がある」、復活のイエス・キリスト「命の神は、いつでもあなたと共にいる。神の息・神の霊は、あなたの命の内にある」。私たちは日々に神様によって生かされています。私たちの命、「息(生き)は頂きもの」。他でもないその中に、命の神からの聖霊が共にあり、今日も私たちに働きかけ、私たちを次の歩みへと押し出してくださっています。