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10月8日 メッセージより

2023/10/08(日)

2023年10月8日 久宝教会 メッセージ「置かれた所で咲きなさい?」より

牛田匡牧師

聖書  ルカによる福音書 17章 1-10

 今自分がここにいるべきかどうかを思い悩んでいる時、「置かれた所で咲きなさい」というこの言葉によって励まされ、その場に留まり無事に花を咲かせることが出来た人は少なくないでしょう。しかし、その一方で開花に必要な光も何もないようなどん底に置かれ、自分で移動する手段も機会も奪われている人たちにとっては、この言葉は呪いの言葉にもなりかねません。同じ言葉でも、その言葉を受け取る人の置かれている場所によっては、その意味は全く異なって来ます。

 今回の聖書のお話は、弟子たちに語ったイエス様の言葉でした。「小さくされている者をつまずかせることのないように」(12)、「7回赦しなさい」(34)、「自分は何か特別なことをしていると思い上がることがないように」(10)というような言葉でした。これら一連のイエス様の言葉は私たちに、どこに視座を移し、どこから世界を見直すかを、問うているように思います。何重にも巧妙に築き上げられているハラスメントに満ちた搾取の構造の中で、私たちは意図せず一消費者として生活しているだけで、誰かの足を踏み付け、差別し搾取することに加担してしまっていることがあります。それは食料品や工業製品だけではなく、ショービジネスにおいてもそうです。「つまずきは避けられない」(171)という言葉は、直訳すると「つまずきを起こさないようにするのは難しい」です。「他人をつまずかせたい、傷つけたい」とは思っていなくても、「つまずきを起こさないように、生じさせないようにし続けるのは大変難しい」というわけです。願わくは、私たちが知らずに犯す罪がありませんように、隠れた罪から解放されますように(詩編1913)と祈ります。

 単に今、自分が置かれている所で花を咲かせることだけに注意するのではなく、小さくされている人々の側に自分の立ち位置を少しでも移して、そちら側からこの世界全体を見直して歩めるようでありたいと思います。そのような時にこそ、「自分が花を咲かせることの出来る場所はどこか」ということが、心から分かってくるのではないでしょうか。「置かれた所で咲きなさい」、もう既に一人一人の霊の中に種は蒔かれています。そして神様はその一つ一つに、花を準備されています。そのことに信頼して、私たちは今週もそれぞれの場にあって、用いられて行きます。

 

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